「お腹空いたぁー!!!」


「だねー。もうちょっと行ったら有名なパスタ専門店あるよ」




映画館を出ると、一気に視界が開ける。


急激な変化に付いていけなかった目がチカチカした。




「ってか良かったよね」

「…ハッピーエンドでね」




晃は結局一途な未来を好きになって、ハッピーエンド。


良かった……


心底そう思った。




あたしにも未来のような幸せが訪れるのだろうか。


分からないけど、もう少し頑張ろうと思えた。


自分のために。


そして、応援してくれた、ここあや先輩のために。