『アイ…リ?』ゆずるは静に呟いた。

『アイリ?‥アイリって誰?』いきなりだったからだろうか、新メンバーは驚いている。

『椎名、お前…とうとう頭がイカれたか?』スバルがため息をつきながら、ゆずるに言った。

『あの…所でお名前は?』和哉はゆずるとスバルの会話を上手くくぐり、相手に名前を聞いていた。

『私?…私の名前は 雪川霙よっ!よろしくね!』

そう、新メンバーは珍しく女子だった。

『霙?アイリじゃないのか?』ゆずるは霙に聞き返す。

『私は霙!アイリって誰?』

『気にすんなっ!霙!こいつ、バカになっちまっただけだからさっ!』スバルは霙に笑いながら答えた。

『スバル、分からないのか?アイリ・ツェ・リードの事だ!』
『椎名っ!』スバルは大きな声を上げてゆずるの言った事を書き消した。

『…アイリ・ツェ・リード?』霙が不思議そうに首を傾げると、『何でもねぇ~からっ!』スバルが霙に上手く伝えると、『そっ…そう』
霙は納得したようだった。

『オイっ、椎名!ちょっとこっちにこいっ!』スバルはゆずるを呼び出して部屋の外に出ていった。