どうして……?




『今日、警察から連絡があってね……。人が車に轢かれて倒れてるって通報があったみたいで、それが夏海だったのよ……』




私の頭に、昨日の出来事がフラッシュバックする。



『見つかった場所がね、絢ちゃんの家の近くだったらしくて……。絢ちゃん、昨日、夏海から何か連絡とか来ていないかしら……?』





『いえ……。何も連絡は来ていないです』




嘘。



昨日、夏くんとは会ったよ。



でも、私の口からは自然と反対の言葉が出ていた。





『そう……。絢ちゃんも知らないのね……。あのね、夏海、もう少し早く見つかってたら助かってたらしいの。だけど、手遅れで……。ほら、絢ちゃんの家の近く、人通り少ないでしょ……。誰も、気が付かなくて、夏海は……』





違うよ。



私、気付いてたよ。



夏くんが、目の前で倒れていたのを。