康孝は愛海を抱っこして、保健室に連れて行った。


ちょうど都合よく先生が居なかったので、康孝は手前のベッドに寝かせた。

すると、愛海が目を覚ました。



「ここ…どこ?」


「保健室だよ、福原さん。
 僕が福原さんに話しかけていいのかわからないけど、大丈夫?」



「あぁ…うん。」


康孝が手を膝に置き、椅子に座っていた。



「このままだったら危ないと思うんだ。」



「大丈夫、私はもう全て失ったから。
 死ぬしかないんだ。あ、そこにあるカッター取ってよ。」


康孝は驚いた。