なんて寂しい…私!!


平凡人は夢も見ちゃいけないっていうの?

そんなのあんまりじゃないっ!

神様ったら!私に嫌われたいの!?


「ねぇってば。」


突然肩に乗った手。


私の訳の分からないひとりでに暴走した思考のコードは、
一旦ペンチでぶつ切られ、
私を正気に、現実に引き戻した。


湿気を帯びた木の壁にへばりついたまま、首を右に向け、目をそばめる。


ま、眩しい……!!


薄暗いサウナの中で甚だしく光を放つそれは。


ふっ

「藤原!!」


藤原コーチでした。


「え…いきなり呼び捨て?」


「あっや、すみません…」


私これ癖なのかな?

イケメン見るとやってしまうのかな?