梶原コーチは……私の彼氏じゃ、ない


彼氏なわけないでしょ、君の姉があんな素敵な人とお付き合いできるような人間かどうか、よく分かってるでしょ。


紹介しようと思ったらあんたが中に入ってっちゃったんじゃん。


「違うよ」


「ふーん」


仁は自分で聞いといてすごくすごく興味がなさそうに答え、自分の部屋に入った。


「ならいいけど、あの人はやめときなよ」


そう言ってドアを閉めた。