SWIMMING*SCHOOL

「コーチはひとり暮らしなんですか?」


「そだよ」


沈黙をまぎらわそうと投げた問いは、一瞬にして返ってくる。


話が終わってしまった。。。


「へぇ〜そうなんだ!炊事はするんですか?」


「一応はするけど、週3で外食だな〜」


目的地がどんどんと近づいてくる。
それは、お別れの時間も同時に。


「凛の家は何人家族なの?」


「あ、ここです」


「え、ここ!?」


コーチがあまりにも驚いた声をだすもんだから、私まで驚いてしまった。


「は…はい、そうです」


「ここ?このマンションで間違いない?」


「はい、このマンションです」


私が指さすのは14階建てのごく一般的なマンション。