SWIMMING*SCHOOL

私がそう言うと「や、もうかわいた」とあっさりした返事がかえってきた。


コーチの髪はてらてらとしていて。


見た感じ濡れてるように見えるけどなあ…

触っても…いいかな…


私のなかで変な欲が表にでてきて、心を支配する。


私は少しだけ前を歩くコーチの頭に向かって手をのばした。



「やっとついたー」


コーチが車を指さして振り向くのと、私がのばした手をしまうのがほぼ同時だった。


「あれ」といって指さされた先には、タイヤが大きめの自動車が停まっていた。


鍵が開いた証拠に、ピッと音をたてながらハザードランプが点滅する。


こういう車、SUVっていうんだよね!