君にもう一度逢いたかった。


和宮は部屋からの外出禁止を2日間喰らった。

理由は簡単な事であり、歓宮が部屋を訪れたとき無理に起き上がりそのまま意識は沈んでいったのだが、よりにもよって十二単を来た状態で布団を掛けていなかったからである。

しかし和宮にとってそれは好都合であった。

兄ほどではないが、和宮にはいつも付け入ろうとする暇な貴族たちがやってくる。

そんな貴族たちに一人ずつ面会し”5歳だからといって侮るな”という威圧感を感じさせなければいけない。

そのようないちいち面倒臭い面会を風邪を引いているので、の一言で断ることが出来るという事はいつもよりものんびり出来るという事だった。

故に和宮は2日間、書物を呼んだり白夜と戯れていた。

もっとも、読む本が5歳にしては大人向けな論文だったり、医学書だったり、解体新書だったりと、少々首を傾げざるをえないような物ばかりだったのだが。