「・・・何?」 「それ、こっちの台詞。 何見てたの?」 赤堀は私から視線をはずし、またフロアに視線を落とした。 「・・・此処で、試合するんだなって思って・・・」 閉められたカーテンの隙間から、日光が入る。 その光で、赤堀の髪が透けていつもより茶色く見えた。 キラキラと・・・輝いて見えたんだ。 「勝ちてぇな・・・って」 決意。 覚悟。 希望。 理想。 そして・・・不安。 「勝てるよ」 気付いたら、口が動いていた。 「え・・・?」