「やっぱり、横回転以外のことも練習しよ?」
精一杯笑顔を創る。
「赤堀だって、練習したいことあるでしょ?
大島君、サーブ練習したいって言ってたし・・・丁度いいよ。
横回転は大島君に教えてもらうから、大丈夫!」
・・・赤堀に迷惑をかけるのが嫌だった。
只でさえ、頼りにならない先輩なのに。
もしも、この練習が赤堀の結果に影響するなら・・・横回転なんて、取れなくたっていいと思った。
どうしてかな。
赤堀に嫌われるのが・・・凄く、怖かった。
嫌だよ。
呆れられたくない、嫌われたくない――。
「ちょっと大島君に聞いてくるね」
やっぱり笑顔を創ったまま、大島君の方へ歩きかけた。
でも―――。
「・・・っ!?」

