もう1度、赤堀はサーブを出した。 ――。 上なのか下なのか、分からないまま練習が続く。 「横上」 「これも横上」 さっきから、単語だけの赤堀の言葉。 横回転サーブも取れない私。 赤堀に・・・呆れられているような気がして、悲しくなった。 ・・・そもそも、何でこんな事してるんだっけ・・・。 あ、そっか。 先生に言われたからだっけ・・・。 横回転が取れなければ、試合には勝てない。 だから、先生に怒られた。 そしたら、『横回転のレシーブ練習しろ』って言われて―――。