・・・琉依はちゃんと『先輩』って付けるんだな~・・・。


何か、ちょっと悔しい。

・・・私なんて、呼び捨てなのに・・・。



「・・・知ってるんじゃん。

だから・・・私が成崎君を好きなわけ無いでしょ?」



「・・・そんなの理由にならない。


じゃあ、悠也が平林先輩を好きじゃなかったら・・・宮間は悠也のことが好きなわけ?」



あぁ・・・、そう言う考え方もあるのか・・・。



「・・・違うよ」


・・・確かに成崎君は、格好よくて、一途で、いい人だなって思うけど・・・。


成崎君は好きな人じゃないから。



赤堀はホッと息を吐いた。



そして、やっと私の手首を離した。