やばい。 ・・・やっぱ、卓球って楽しい。 相手が、格上でも格下でも、ただ自分の最高の一球を決めたいだけなんだ。 自分の最高のプレーを。 今、この瞬間に。 ボールがコートを抜ける。 「まだお前には負けねぇよ」 ニヤッと余裕そうに笑う大島先輩。 その首筋には、俺と同じく大粒の汗が流れていた。 「・・・次、勝つのは俺ですよ」 お互いに顔を見合わせて、笑った。 その時。