「とりあえず1セットマッチで」 「了解」 部長の返答に、頷く大島先輩。 「・・・じゃあ、やりますか」 「手加減しねぇよ?」 ニヤッと笑いながら、大島先輩は言った。 「もちろん」 1セットマッチ。 普段の試合に比べれば、かなり短い。 だからこそ、1本でも無駄には出来ない――。 まずは俺のサーブ。