痛いほど、分かってしまった。
自分を押し込めることが嫌でも、苦しくても、それでも、わざわざ嫌われる標的になんてなりたくない。
そんな、当たり前の感情。
「・・・嫌だった。
自分の力で立てない自分が。
一人で立てない、誰かに寄りかかって生きている自分が。
でも・・・、もう、どうでも良かったの。
先生に怒られる回数は、かなり増えた。
大人の蔑むような視線も。
・・・何も、思わなかった。
どうせ、私一人で対抗なんて出来るわけない。
だから、もういいやって――・・・」
口を動かすたびに、段々下がっていく視線。
でも、次の言葉で、先輩はしっかりと顔を上げた。
「そんな時、成君に出会ったの」
先輩の瞳に光が灯る。
・・・赤堀って凄ぇよな。
アイツの行動は、無意識なのか何なのか、分からない。
だけど、アイツはこうやって人を笑顔に出来るんだから。
素直に凄いと思った。
そして、そんな単純思考の自分に、思わず笑みが零れた。

