「『何、一人だけいい子ぶってんの?』って―――・・・」
先輩は嘲笑を浮かべた。
「・・・っ、バカみたいだよね。
自分たちで服装乱してるくせにさぁ・・・っ・・・」
先輩の声は、少しだけ涙声だった。
ギュッと拳を握った。
無力な自分が、嫌だったんだ。
悔しくて、苦しくて、仕方なかった。
「でもね、その時、気付いちゃった。
・・・誰も・・・、
――私のことなんて、友達だと思ってなかったんだなぁ・・・って・・・」
「っ」
思わず、弾かれたように顔を上げていた。
「先輩、っ」
だけど、片倉先輩は俺の目を見て、優しく笑った。
『大丈夫だよ』って言うかのように。
「だけど、結局、私は弱いままだった。
そうして、私は服装を乱し始めて、学校のルールも守らなくなっていった。
自分を押し殺すより、何より。
・・・嫌われることが、怖かった、から。
例え、その人たちが私のことを、友達だとも何とも思っていなくても」

