後輩男子に惚れちゃいました。


けれど、すぐに俯いて視線を泳がした。


「・・・灯先輩は・・・、『ゴメン』って言ってた。

・・・宮間にも、もう一度伝えといてくれって・・・」


震える赤堀の声。


迷いを断ち切るかのように、赤堀は唇をキュッと結んだ。

そして、いつもみたいな真っ直ぐな視線を私に向けた。



「・・・俺は・・・、灯先輩と宮間の間で何があったのか、知らない。

でも・・・、灯先輩のこと、嫌いになったりしない。


・・・灯先輩は、灯先輩だから。




俺は・・・俺の知ってる灯先輩を信じる」



その言葉を聞いた瞬間、キュッと心が温かくなった。




「うん・・・、いいんだよ、それで」


私が笑うと、赤堀も笑った。


うん、いいんじゃないか。


赤堀と笑ってるだけで、充分だよ。




「はい、じゃあ、この話はおしまい!



てことで・・・、卓球しようぜ!」



「うん!」



何が『てことで』なのかは、全く持って分からない。

でも、別にいいんだよ。



笑っていたい、それだけだから。



赤堀も琉依も成崎君も、大島君も灯先輩も。



笑えるなら。



きっと、それが幸せなんだ。