好きな人に、自分の弱いところ、汚い気持ちを見せる。
それって、凄く怖い。
嫌われたくない。
嫌われたくない。
私なら、そう思って、立ち止まってしまうのに。
灯先輩は、そうじゃなかった。
ねぇ、先輩。
それだけじゃないよ。
フラれることだって怖い。
口には出さなかったけど、私だってそうだった。
なのに、灯先輩はちゃんと自分の気持ちを伝えた。
自分の力で。
あぁ、もう、本当に憧れずにはいられない人です。
そんな、人だっていうのに。
赤堀の瞳は、明らかに揺れていた。
戸惑い。
その色が、赤堀の瞳を埋め尽くしていた。
「赤堀」
アイツの名前を呼ぶと、揺れた瞳を私に向けた。
私は、何も言わなかった。
赤堀の本心が聞きたかった。
「俺・・・っ」
辛そうな赤堀の声が、響いた。

