「・・・大島君にね、好きだって言われた」
「っ」
赤堀の腕に力がこもった。
「・・・でもね、私、その時はまだ自分の気持ちが分からなかった。
けど、大島君もそんな私に気付いてたみたいなんだよね。
だから、返事は今じゃなくていいって言ってくれたんだ。
・・・その優しさに甘えて、返事、まだしてないの。
でも、ちゃんと返事するよ。
・・・ちゃんと、お断りします」
赤堀の力が少しだけ弱まる。
「あ、でも、別に赤堀に告られたから、大島君をふるってわけじゃないよ!
・・・例え、赤堀が私を好きじゃなくても・・・私が好きなのは、赤堀だから・・・。
断るって決めてた」
赤堀の腕にそっと触れる。
「年下とか、関係ないよ。
・・・私が好きなのは、赤堀だもん。
だからね、心配しないで?
赤堀が笑ってくれないと、私だって・・・笑えないよ」
「うん・・・、ありがと・・・」
赤堀の体温が温かくて、何だかとてもホッとした。

