その日は思ったより早く訪れた。


「・・・重い・・・」

そんなことを言ったって誰も聞いてくれるわけ無いのに、私は思わず呟いていた。

腕の中にあるのは、今日の体育で使った諸々の用具たち。


運悪く先生と目が合ってしまった私は、この用具たちを片付けることになってしまったのです。



時は放課後。

向かっているのは、南校舎3階隅の体育用具室。

いや、体育用具室という名の倉庫かもしれない。



体育でよく使うものは、こんな場所には持ってこない。

そういうのは、体育館の中の用具庫にしまう。



もう、しばらく使わない用具たちをしまって置く場所。


それが、体育用具室。



今日、私が片づけを命じられた用具たちは、もうしばらく授業では使わなくなるものたちばかりで。


「・・・早く部活行きたいのに」



そう呟いて、人気のない廊下の角を曲がったとき、びっくりして用具やら何やらを落とすかと思った。



「あ、赤堀・・・?」