大島君の言葉は、素直に嬉しかった。
大島君は、格好よくて、優しくて、真っ直ぐで。
私には勿体無いくらいの人だと思う。
でも、それでも、分からなかった。
・・・私は、『誰』を好きなのですか。
でも、１つだけ分かること。
自分の気持ちが、ちゃんと分かるまで、大島君に返事は出来ないってこと。
大島君は、真っ直ぐに気持ちを伝えてくれたから。
中途半端なままじゃ、絶対に言えない。
大島君のために、自分のために・・・もしかしたら、片倉先輩のためにも、私は自分の気持ちを早く見つけなくちゃいけない。
「・・・頑張れ、自分」
効くのかすら分からない言葉を、自分に発して、私はゆっくりと立ち上がった。
