目を開けると、そこにいたのは――・・・。
振り上げた片倉先輩の腕を、軽く息を切らしながら掴んでいる大島君でした。
「大・・・島、君・・・?」
大島君は、肩で息をしながら、私を見た。
そして、
「・・・良かった」
見たことないくらい、ホッとした優しい顔で笑ったんだ。
瞬間、どうしようもない感情にさいなまれた。
ホッとして泣きそうになる。
キュッと唇を噛んで涙を堪える。
落とされる言葉。
「『困ったら、ちゃんと言って』って言ったのに」
大島君の声の響きで分かってしまった。
大島君が私を心配してくれたこと。
私ばっかり、大島君に助けられて。
私は、何も返せていないのに。
迷惑ばっかり、かけてしまう。

