「・・・俺を、待ってたんですか?」

灯先輩はこくんと頷いた。


「こんなに寒いのに・・・っ?

外で・・・一人で・・・?」



灯先輩は白い息を吐きながら笑った。


「うん。でも、全然大丈夫。

成君のこと、考えてたら、時間なんてあっという間だったよ」



ドクンと心臓が跳ねた。



ヤバイ、俺、どうかしてる。

灯先輩が―・・・。



「あのね、成君」



寒くて、暗い、こんな時期に。

たった1人で、俺を待っていてくれた灯先輩。




そんな灯先輩が――・・・。



「私、成君が好きなの」



とても、愛しく見えてしまったなんて――・・・。