そんな時。

悠也の言葉は俺の耳に突き刺さった。


突き刺さったが故に、理解するのに微妙に時間を要したけれど。




「・・・大島先輩ってさぁ・・・、宮間先輩のこと好きなんじゃねぇの?」



いつもより小さな呟き。


でも、その言葉は間違いなく俺に向けられていた。




悠也の声は少し掠れていて、まるで俺の気持ちを気遣うかのように僅かに揺れていて。



けれど、悠也は鋭いから。

自分の言葉に確信を持っているのが、俺にも分かってしまった。




だから、きっと大島先輩は本当に宮間のことを――・・・。




違う。

気付いてたんだ、俺だって。