・・・アイツは知らないんだろう。

きっと、大島先輩も。


宮間が大島先輩に笑うたび、

大島先輩が宮間と話すたび、


俺がどんな気持ちになるか、分かってないんだろ?




悔しくて、

切なくて。


何かわかんないけど、ちょっとだけ寂しくて。



やっぱり、悔しくて仕方ない。


そんな気持ち。




分かってたんだ、俺だって。


宮間が、負けて悔しがってたことも、

顧問にしつこく怒られて、泣きそうになってたことも、


卓球が怖いと感じるようになっていたことも。




だけど・・・―。


そんな宮間を救うのは、いつだって大島先輩だったんだ―――。