「・・・ワガママ、言っていい?」
急に大島君がそんなことを言った。
コクンと頷くと、大島君は少しだけ頬を染めながら笑った。
「・・・もし、卓球やりたいって気持ちが少しでもあるなら・・・やろうぜ。
俺は、宮間と一緒に卓球やりたい。
・・・俺のために・・・一緒に卓球やってくれないか?」
優しくて、優しすぎるよ。
不安の中に埋もれる『卓球をやりたい』って気持ち。
その気持ちを守ろうとしてくれている大島君。
まだ・・・少し怖いけど、大島君が認めてくれたから、大島君が『一緒にやりたい』って言ってくれたから。
私は、進みたいって思えるんだ。

