「・・・分かんないの・・・。 卓球が・・・怖い・・・っ」 ぽろぽろと零れ落ちる涙を拭わずに言葉をつむいだ。 「・・・卓球・・・したくないわけじゃないのに・・・。 怖くて・・・体が動かなくなる・・・。 ・・・っ・・・!」 心細くて。 不安で。 何かにすがりつきたかった。 その思いを見透かすように大島君はボソッと呟いた。 「・・・いいよ。無理しなくて。 ・・・頼りたいなら・・・いくらでも」 キュッと大島君のジャージの袖を掴んだ。 それだけで、何か安心するような気がして。