「・・・っ・・・!!」 ラケットを持つ手の力が抜ける。 ラケットと床がぶつかる音と同時に、耳を塞いでしゃがみ込んだ。 ・・・出来ないよ・・・。 怖い・・・。 目に浮かんだ涙が、一筋頬を流れた。 その時。 グイッと手首を引かれた。 「ちょっと宮間、具合悪そうなんで外で休ませます」 文句を言わせない強い口調。 いつも強気で、自信過剰なアイツを思い起こさせた。 でも、違う。 赤堀と大島君は違う。