何でだろ、何か顔が熱い・・・。 それに・・・心臓がうるさい。 だけど、幸せな気持ちとは裏腹に、ラケットを持つ手は震えていた。 フラッシュバックするあの瞬間。 大丈夫、きっと。 目を閉じて深呼吸した。 ドクン・・・、ドクン・・・。 いつもより心臓の鼓動が大きく聞こえた。 ドキドキなのか・・・不安、なのか。 琉依が打ったボールを打ち返す。 いつもと同じはずなのに。 え。 何で・・・。 出来ない。 分かんない。 ・・・怖い・・・。 あの時と思いが重なった。