そこには薄い桃色に桜の模様をした着物を着ている椿が嘉野丞を見ていて最後の荷物をしまうまで何もいわなくて終わると右手を掴んだ。
『今から刀を持って護衛として私と外に出て今日から嘉野丞は私の1番近くにいるからほらはやく父上に渡された刀を用意してよね。
それに私と同じ時間に学問をやるのを父上に許可をもらったからおまえは教養が高い分わからないことにも詳しそうだから楽しみね』
「勉強は自分でやらないと意味がないですからわからないところはできるかぎり教えますけど答えは教えるつもりはありません。
椿姫様今日は夕方までに戻るようにいわれているのでもうそろそろ行かないと間に合わなくなりますからはやく行きましょうか」
刀をもうすでに腰につけているので手をひきながら城を出ようとしたが今日は嘉野丞がいたので誰も文句はいわなくて嬉しそうだった。
まさかこの椿がとんでもなくおてんばなことはまだ嘉野丞は知らなかったが彼もまた体力は人一倍なぶん唯一姫をとめられる人物になる。