城までは城下町とはいえかなり距離があるので二人は警戒しながら道なりを進みながら城へと足早に足を運ぶことにしていた。
『嘉野丞おまえは、私に城を抜け出したことに関して何も言わぬようだが普通なら一国の姫なのになどといわれるのにあなたはいわないな』
「私も実は規則を破っておりましたが実は道場は夕刻よりあとに訓練は禁じられておりましてですから私にあれこれ言えぬ立場同士でしょう。
それにあなたも勝手に城を離れたのなら私と帰っても大目玉をくらうのも事実でしょうが椿姫を一人で帰すわけにはいきませんよ」
『それなら私もおまえがいなければ夜盗に襲われていたかもしれないならしっかり私を守ってくれるなら私も7歳だから何もできない』
「私と同い年なんて私はまだ刀をうまく扱えるかどうかわかりませんが時間稼ぎくらいはできると思いますが気をつけてくださいね椿姫様」
気をつけるようにいいながら彼はしっかり手をひいて姫を護衛することに力を入れていて手には熱が込められていて胸が高鳴っていた。