私はゆっくりと瞳を閉じた。





それでいい…死ぬのは私一人で充分だから…。



ナイフが私を切り裂く瞬間だった。



カランッ…と鳴り響く音とともに男は前に崩れ落ちた。



「誰が逃げたって?
不意をつくために決まってんだろ?
だいたい俺がお前に怯えてるように見えたのかっつー話だよ!!」



瞳を開けると、そこには片瀬くんが立っていた。


「これでも空手やってるんで!あ、おっさん聞いてますー??警察呼んどいたんで!それじゃあじゃあ!さようなら♪」