「お嬢ちゃんよ~。さっきまでの元気がいい威勢はどうしたぁ?…そうだ、このまま殺すだけじゃ面白くねぇな…」 男はポツリとつぶやくとナイフとは反対の手で私を壁にたたきつけた。 「カハァ…っな…に…」 たたきつけられた時に頭も一緒に強く打った衝撃で、頭に痛みが走った。 目の前がかすんで見えづらくなっていく。 1回、2回とうずくまる私のお腹に蹴りを入れる。 気を失っていた方がまだマシだと思える。 だけどその思いも叶いそうにない。