空の下のあの公園で



入学しから5ヶ月経った頃

美術担当をしていた校内1怖いと言われる先生がいた

一秒でも授業に遅刻すると反省文と説教

生徒指導部ということもあり見た目にもうるさく特に敦は毛嫌いされていたっけ


次の時間が美術だというのに敦は机に顔を埋め寝ていた

あと3分しかない放課
皆急いで美術室に向かったため教室には俺と敦しかいなかった

放っておこうとは思ったがなんとなく気になった俺は敦を起こした



『お前…行かないの?』

話しかけると敦は顔をあげ驚いた顔をした


『なに!?なんて?』

勢いよくガバっと顔を上げた敦は驚いた顔をした


『だっ…だから行かねーのかって。行かないならいいけど』

そんな敦に俺も驚く



『行く…行くわ!行くって!』

今度は立ち上がった敦は目をキラキラさせて

『お前俺と友達になろ!!』

って言ったっけ?


話しかけられて嬉しかったのかやっぱりこいつはバカだった

それからだ
つるむようになったのは
周りからは『関わるな』とか言われていた
しかし、バカすぎて入学式の時のイメージとはまるで別人

うざいくらいよく喋るしテンションがやたら高かった


そして何ヵ月か経った時だった…

………
――ーー


『楊君の家族が亡くなったときあの子すごく悔しんでて泣いたの』


『え?』


『なにもできない自分が情けないって…』