恭ちゃんは私のことを好きって言った・・・。

それに・・・そのことも俊ちゃんに聞かれてしまった。

何でか分からない・・・でもこの状況凄くまずい気がする。


「お前の告白・・・聞いてんだけど。」
「俊ちゃん・・・あのっ。」

私は理由を言おうとしたけどそれを恭ちゃんは
やめろと・・・言っているように私に合図した。

「あぁ・・・星華に告白した。でもお前達が付き合ってるのを知ってる。」
「知ってて彼女に言ったのか?」
「違う・・・星華のには前から言おうとしてた。でも、俺は幼馴染でこいつの傍にいられるならそれでいいと思って・・・言わなかった。」

恭ちゃん・・・。

この状況をなんとかしなきゃ・・・でも・・・。

「そうなんだ。じゃあ一度俺がチャンスをあげる。」

え・・・チャンス?

「彼女に告白したんだろ?じゃあ彼女の答え次第だ。彼女が俺じゃなくてお前を選ぶなら俺は身を引くよ。」
「・・お前・・・。」

え・・・じゃあ責任はあたしにあるってこと?


でも・・・答えは決まってた。
私は・・・私なんかよりいい人が彼には近くにいる。
だから・・・だめだ。

「私・・・恭ちゃんのこと幼馴染としか見れてない・・・だからごなめんさい。」
「・・・え。」

その言葉を言ってからすぐ彼は私を見て悲しい顔をした。

けど・・・私は彼を見ないように下を向いた。

「星華、それが君の答えなんだね?」

俊ちゃんに問いただされた。
今・・・この気持ちに迷いはなかった。

「うん・・・。」

でも俯いて頷く事しかできなくて・・・


「星華・・・。そっか!わかった!なら俺達は幼馴染だ。それ以上でもそれ以下でもない!!」

俯いてたから顔は見れなかったけど
きっと彼は頑張って笑ってる。

「じゃあ俺がいても邪魔だし・・・行くな!あ、でもデカ彼氏!!」
「ん・・・何?」
「一週間の勝負はまだ続けるからな!まだお前を彼氏として認めたわけじゃないからな!!!」
「分かってる。絶対勝ってみせるよ。」


その会話が終わると屋上の入口が開く音がした。

ガチャ・・・パタン。