幼馴染と彼氏の事情



*【主人公ver】*


恭ちゃんと踊ったダンスは凄く楽しくて心地よかった。

「はぁはぁ・・・恭ちゃん。ちょっと休まない?」

けどさすがに疲れた私は彼に休憩を求める。

「え?・・・そうだな。少し休むか。」

よかった・・・正直これ以上続けられても困る。

「あー・・・。」

私は体を伸ばし冷たく硬いアスファルトに寝転がる。

流れる雲を見上げボーっとし始める。

「なぁ・・・星華。」

すると彼は私の顔を見下ろして話してきた。

「ん?なーに?」
「お前さ・・・ドレス着るの?」
「パーティーに参加するんだから当たり前でしょw」
「あぁ・・・そっか。じゃなくて!!・・・えっと・・・。」

彼は何か言いたそうにしている。

「何々??」
「え・・・だから、ドレスさ・・・白。」
「白?・・・って色?」

彼は軽く頷く。

「お前は白い色が似合う・・・と思う。」

小さい声でブツブツ呟く彼。

「え・・・本当?あ・・・でも・・・。」
「・・・?」

俊ちゃんにドレス決めてもらうから無理かな・・・。

「いや、なんでもない!それ参考にさせてもらうね!」
「あぁ・・・。」

でも彼はあまり嬉しくなかったようだ。

「恭ちゃん・・・じゃあ恭ちゃんも白だね!」
「え・・・俺が?白?」
「うん!恭ちゃんって感じがする!」
「え!?お・・・俺はどちらかというと黒の方が・・・」

あ・・・そういえば恭ちゃんて・・・。

「でも、恭ちゃん七深さんと踊るんだよね?ならきっと白よりも似合う色があるかも!」
「お前・・・なんで知ってるんだよ。」

彼の声が低くなる・・・。

え・・・怒ってる?

「え・・・うん。昨日中庭に行ったら二人が話してるの聴いてそれで・・・」
「・・・そっか。まぁお前彼氏いるしいいか。」

え・・・。何それ。
なぜか心に重く圧し掛かる。

「意味わかんない・・・。」
「え?」
「意味がわかんないって言ってんの!!彼氏とか関係ないでしょ・・・。」