2年3組乙女事情


「はぁあああ……」



駄目に決まってるよ、そんなの。


こんなことになるなら、この前テレビで見たバストアップ運動でもやっとくんだった!



「なーに溜息吐いてんの?早く着替えないと、みんなに置いてかれるぞ!」



「へ?」



びっくりして振り向くと、そこには溜息の原因、奥間さんがいた。



「き、着替えますよ!」


「早くしろよー。こればっかりは、遅れても朝の時みたいに助けられねーからな」



そう言いながらも、奥間さんはそこを動く様子がない。


いや、動いてくれなきゃ着替えられないじゃん!


1人であわあわしてる私なんて気にもしてなかったのか
気付いたら唯真もくるみも着替え終わってる。



「早くしなよ、栞那。着てないの、栞那だけじゃない?」


「いや、そうでもないみたいだけどな……」


「え?」



首を傾げながら、3人で奥間さんが指をさした方を見た。



そこにいたのは、隣のクラスの担任。


社会を教えてるあの先生は、同じ社会でも穂高先生と違って若くもないし……

もちろん格好良くもなくて、メタボ気味なお腹を気にしてる。



「ウチには、あれより大きいサイズはないんだよな……」


「え?じゃあ先生は?」