「昔から!?
そんなに長い間付き合ってたわけ?
何それ!それってあたしが浮気ってことだよね!?」


『はっ!?果歩が浮気!?
……もしかして、果歩、勘違いしてるんじゃ……!』


「勘違いなわけないでしょ!
あたし、彰宏が女の子と歩いてるの見たんだから!!
もう、いい!別れるからっ!」


『やっぱり勘違いだって……!』


「さよなら!!」


あたしは、そこまで言うと電話を切った。


もう、彰宏の言い訳は聞きたくなかったから。



だって、こんなに最悪な別れ方をしたのに、思い出すのは楽しかったことばっかなんだもん。



大好きな人を、そんなに簡単に忘れられるわけないよ……。



その後、何回か彰宏からの着信があったけど、あたしは1回も出なかった。