いつまでもはっきりとしたことを言わない彰宏に、ものすごく腹が立ってきた。



何で?


いつから?


どこまで?


誰と?



浮かび上がってくる疑問が、たくさんありすぎる。



もう、わけわかんないよ……。



「当たり前だよ。
あたし、傷ついてるんだよ?
原因だって、期間だって、相手のことだってよくわからないし、わからないことばっかなんだよ?
それなのに、いきなり浮気とか……。
怒りたくなる気持ちもわかるでしょ?」


『……そうだよな。
ごめん。正直さ、果歩がそんなにも真剣に考えてくれるなんて思ってなくて。
あいつがいい奴だってのはわかってるんだよ。
でも、何て言うか、昔からの付き合いだから、こう……軽く、冗談っぽく言っちゃうこともあるし……』