「当たり前の中でどんだけ馬鹿なことをして、どんだけ楽しめるかが大事なんだよ。
馬鹿なことをすればするほど、人とは違った経験ができる。
これ、何を語る上でも、する上でも貴重だぞ」
淡々と話す瑤を、思いっきり睨みつける。
今はこんな話をしてる場合じゃないのに……。
こんなにもあからさまな子ども扱いも、いい加減な対応も初めてで、どこからか腹が立ってくる。
「じゃあ、このまま変に噂が広がっても、馬鹿だったって面白がれるの?
仕事も何もかも、切り捨てられるの?」
「そうは言ってねぇだろ。だから……」
瑤が続きを話そうとした時、廊下をばたばたと走っていく音が聞こえた。
遠くから聞こえてきた音じゃない。
この部屋のドアの所から始まった足音だ。
一体、誰が? でも……
「まさか、気付いて……?」
「あぁ」
「じゃあ、どうして!」
思わず瑤の腕をつかむ。
あんな会話を聞かれたら、どうしようもないじゃない!
顔を歪めるあたしを見て、瑤は楽しそうに片方の頬を上げた。
「噂を消す丁度良い機会だろ。見てろよ、馬鹿の真髄をさ」
「ちょっとどういう……!?」
「今のはどうせ、新聞部辺りだろ。少し情報をまとめた後……今からなら約5分後に職員室ってとこだな。
美海も、動けるようになったら職員室に顔出せ。後で文句言われても困る」
わけがわからなくて動けないあたしからそっと腕を抜き取ると、瑤はパソコンを持ってドアに向かった。
馬鹿なことをすればするほど、人とは違った経験ができる。
これ、何を語る上でも、する上でも貴重だぞ」
淡々と話す瑤を、思いっきり睨みつける。
今はこんな話をしてる場合じゃないのに……。
こんなにもあからさまな子ども扱いも、いい加減な対応も初めてで、どこからか腹が立ってくる。
「じゃあ、このまま変に噂が広がっても、馬鹿だったって面白がれるの?
仕事も何もかも、切り捨てられるの?」
「そうは言ってねぇだろ。だから……」
瑤が続きを話そうとした時、廊下をばたばたと走っていく音が聞こえた。
遠くから聞こえてきた音じゃない。
この部屋のドアの所から始まった足音だ。
一体、誰が? でも……
「まさか、気付いて……?」
「あぁ」
「じゃあ、どうして!」
思わず瑤の腕をつかむ。
あんな会話を聞かれたら、どうしようもないじゃない!
顔を歪めるあたしを見て、瑤は楽しそうに片方の頬を上げた。
「噂を消す丁度良い機会だろ。見てろよ、馬鹿の真髄をさ」
「ちょっとどういう……!?」
「今のはどうせ、新聞部辺りだろ。少し情報をまとめた後……今からなら約5分後に職員室ってとこだな。
美海も、動けるようになったら職員室に顔出せ。後で文句言われても困る」
わけがわからなくて動けないあたしからそっと腕を抜き取ると、瑤はパソコンを持ってドアに向かった。


