「ありがとうございましたー」 首元におしゃれなスカーフを巻いたお姉さんに、ぎこちなく頭を下げる。 いや、うん。 いろいろはっきり言わなかったあたしが悪かったのかもしれないよ? しれないけど……。 リア女に入って今年で2年目。 3組13番、布施清夏。 「全然ありがたくないよぉ……」 がっくりと肩を落とすあたしは にぎやかな日曜日の町では明らかに 驚く程浮いていた。