「・・・だよ。朝だよ。起きなさい!」





「・・・・・んー?」





「ほーら、花音ちゃん。遅刻するわよ」





「はっ!寝てました!」





「早くご飯食べて、学校行きなさい」





「はーい」






・・・学校か。








悪いけど、雅子さん。







あたしはそんな所には行きたくない。







朝食を一人で食べながら、思った。






あ、雅子さんって言うのはあたしのお母さんのお姉ちゃんで。






今は面倒見てもらってるの。








一人で朝食を食べて、一人で玄関を開ける。




ガチャッ




「行ってきまーす」





・・・・・・




「・・・いってらっしゃいくらい、言ってよね」




バタン








そんなあたしの独り言は玄関のドアが閉まる音でかき消された。