『刃が死ぬのなら
私も一緒に死ぬ…』
「そんな事したら
親が悲しむだろ?」
いい、別にいいの
貴方といれるなら
『お願い、私を撃って?』
「んな事できねぇよ」
『なんでーっ』
「お前は殺せねぇよ」
いつも獲物はすぐに
始末してるじゃない
『私が生きてても
刃がいないと意味ないの』
「ーっ」
貴方の広い胸が
私を包み込んだ…
『刃…』
「二人で死のう」
『え…?』
「それなら問題ないだろ?」
『ーうん』
「最後に乾杯でもしてからな」
貴方は赤ワインをあけ、
夜景が見えるソファーに座る
「綺麗だよな」
『本当…』
「何で俺ら殺し屋に
なったんだろうな」
『普通に暮らしていたら
こんな事にならないのに』
「もう泣くなよ」
刃だって泣いてるくせにー

