君が過ぎた季節


そして丁度。



「ついたよ」

「あ、ありがとうございました!」



にこり、笑って礼をするとクラスに入っていった。

それを見届けてから、自分のクラスへ帰ろうと踵を返した。




「桜見、」



自分の席につくと、後ろから声が掛けられた。

この堅い声は。



「何?木江」