君が過ぎた季節


それが、俺と有紗の終わりだった。


「どうすっかなー…」

「桜見自身は星崎のことどう思ってんの?」

「それが分からないんだよね」

「はあ?」


有紗のことは嫌いじゃない。好きか嫌いかと聞かれれば迷わず好きと言える。

別れたばかりはまだ吹っ切れなかったし、今だって有紗と過ごした時間は大切な思い出だ。

けれど、その好きが恋愛感情かと聞かれるとよく分からない。