そんな日々の中
私はほとんど毎晩
涙を流して声を殺しながら
刃を腕や脚、首にも向けていた
彼のおかげで止めたいと思えた
リストカットを
彼を想うたび繰り返していた
別れてしまえば楽になれたんだろうけど
私はたまにくれる
「好き」という言葉を
好きになってくれた
あのときの気持ちを
信じていたかった
だから私は
これ以上気持ちが離れていかないように
必死に我慢した
嫌われないように
聞き分けのいい彼女を
都合のいい彼女を
演じ続けた
我慢する分だけ傷が増え
その傷はきっと彼もきづいていただろう
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