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『桃染蝶
  *つきぞめちょう』
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☆登場人物☆

高月花夜子(タカツキカヤコ)
兄を慕う、禁じられた想いに
縛られ囚われ壊れかけている

高月正二(タカツキショウジ)
義兄に憧れ、彼を追いかける
実の兄を慕う義妹の事が好き

高月一夜(タカツキイチヤ)
誰もが振り返る程の美男子
感情を表に出さない冷ややか
で寡黙な男だが、その胸に
宿る情熱、野心はすごい。
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☆あらすじ☆

幼い頃、高月家に養子に入った高月正二(タカツキショウジ)は、そっくりの兄妹、義兄・一夜(イチヤ)に憧れ、そして義妹・花夜子(カヤコ)に恋をした。しかし妹の花夜子が愛しているのは実の兄。自分など兄の足元にも及ばない、完璧な兄貴の存在への憧れは執着となり兄になりたいと願いすぎる余り、彼は大切なこと、大切なものを見失う。

一夜:::
「いい加減にしろ、おまえ、うぜえ、わかったならさっさと消えろ」
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☆藜のひとこと☆

この物語は正二が憧れた兄、一夜の生き様はもちろん、庵の母の死を描ければいいなと思い書き始めました。本当はもっと一夜を悪に染めて冷血な人間にして、極道のどす暗い部分を書きたいなどとも思いましたが、身勝手な人間が果たして頂点に経つことができるのでしょうか?正二が兄を美化し過ぎていたのかもしれません。書いていくうちに、一夜には生身の人間であって欲しいと思いました。
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☆関連作品☆

◎『飴色蝶』・・・息子、庵の物語。
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