「この籠の中の生活は苦であり楽でした




 今ではとても懐かしくいとおしく感じます




 あんなにめんどくさかったのに、なんで突然愛着なんてわくのでしょう。




 もっと勉強すればよかった、もっと遊べばよかった








 もっと早く、見つけたかった」











「(え)」










「この学校で過ごした日々は僕の宝物です。




 同じクラス、俺にかかわりを持ってくれた子。先生



 何もかもすべてにありがとう。







 そして最後に、ある一つの話を聞いてください。」












会場は、私を含め、ほとんどの人が泣いている。














「代々、ここの生徒会長は思いをぶつけて卒業式を終えるようですね。




 僕もやりたいのですが、それよりもひとつ話を聞いてくれませんか?












 時は数百年前。


 人を殺すこと、殺されることが当たり前な世の中の前で僕たちは出会いました。



 でも、僕の思い人はその世界ではぼくより先に死んでしまった。



 死に顔も見れず。






 でも僕は、彼女と1つの賭けをしていました。









 "来世で私を見つけてくれ"と」












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