車道のど真ん中で止まった車から バン、とドアの閉まる音がして、 スーツを着た、黒髪の男の人が 降りてきた。 「 怪我はない? 」 「 ・・・・あ、・・ 」 色々と、驚きすぎて、 気が動転しているからか うまく話せない。 「 ごめんね、驚いたよね? 」 その人は、震えるあたしの体を 優しく包み込んで、背中を 撫でてくれた。